青森県弘前市松木平字松元140番地に拠点を置く株式会社權之丞は、りんごと米の栽培から販売までを手がけている農業法人です。代表取締役の中田憲吾氏と中田暁宏氏が兄弟で農業に取り組み、約5haのりんご園と約20haの田んぼで作物を育てています。
園地がある弘前市の山間地は昼夜の寒暖差がはっきりしており、この気温差こそがりんごを美味しくする重要な鍵になると同社は説明しています。りんご園では「ふじ」を含む8品種を栽培し、田んぼでは青森米の「はれわたり」と「まっしぐら」を育てるなど、りんごと米の両方に力を注いでいる生産者です。栽培のこだわりや取り扱う商品の特徴を、公開されている情報をもとに見ていきます。
株式会社權之丞のこだわり
株式会社權之丞は「誠実に向き合い、希望に溢れる明日を創る」という経営理念を掲げ、農から生まれる一期一会を大切にしながら、笑顔で明日が楽しみと思える毎日を創ることを目指しています。お客様も、働く人も、関わるすべての人が笑顔になれるように、という願いがその根底にあります。
届いたりんごや米を心待ちにしていただけるような美味しいものをお届けしたい。その思いから、りんごづくりでも米づくりでも一つひとつの工程に工夫を重ねております。時には地域の先輩方に相談し、教えていただきながら、よりよい作り方を探し続けております。
葉とらず栽培で見た目より味わいを優先しております
りんご園では、より美味しいりんごを目指して葉とらずりんごの栽培に力を入れております。その名のとおり葉を摘み取らずに育てる方法で、葉が太陽の光を受けて光合成を行い、生み出された養分が実にたくわえられて糖に変わることで、甘みとみずみずしさのあるりんごに育ちます。
ただし葉が残っていると実に光の当たらない部分ができ、店頭で見かけるような均一な真っ赤な色にはなりにくいという側面もあります。それでも見た目より美味しさを追い求めたいという考えから、あえて葉を残す方法を選んでおります。通常栽培の無袋りんごと比べて葉とらずりんごの糖度が1度ほど高いという研究結果もあり、味を第一に考えた栽培に配慮しております。
究極の蜜入りと呼ばれる高徳を育てております
8品種のなかでも高徳は、究極の蜜入りりんごと呼ばれる品種です。果皮の色づきが淡く、実もやや小ぶりであることから市場での評価が上がりにくく、30年以上もの長い間「幻のりんご」と呼ばれて注目されずにいた歴史があります。
ところが実際に割ってみると、見た目からは想像がつかないほど豊かな蜜を含んでおり、初めて中を見たときには驚きを覚えたほどです。ものによっては実の8割から9割ほどが蜜になっていることもあります。味わいも印象的で、南国の果物を連想させる豊かな香りと、パイナップルのような爽やかさをもつ奥行きある甘さが感じられます。この高徳も葉とらず栽培で育て、10月下旬から12月下旬にかけてお届けしております。
完熟を見極めた減農薬の米づくりに取り組んでおります
米づくりでは、積算温度や日照時間、そして籾の色まで確かめながら、完熟の状態になってから収穫しております。しっかり実らせてから刈り取ることで深みが出て、白米だけでも美味しく召し上がっていただけるお米に仕上がると考えております。
農薬は規定より少ない量にとどめ、減農薬を実現しております。田んぼでは水温や水量を見ながら、病害虫による被害を抑えるための草刈りなど、日々の観察と手入れを重ねております。青森には米づくりに欠かせない水と日照時間、そして暑くなりすぎない気温という好環境がそろっており、この土地の力を活かした米づくりを目指しています。
株式会社權之丞のおすすめポイント
株式会社權之丞の魅力は、青森を代表する二つの農産物であるりんごと米を、どちらも自らの園地と田んぼで育てているところにあるといえます。事業内容も農産物の栽培および販売とされており、育てる工程から販売までを一貫して担っている生産者です。
公式サイトではりんごと米の購入も受け付けているため、産地の作り手から直接取り寄せられる点も特徴です。弘前市の山間地という園地の条件と、品種ごとに異なる収穫期の両方を知ったうえで選べるのは、栽培している当事者が情報を発信しているからこそだといえます。
収穫期ごとに移り変わる8品種のりんご
株式会社權之丞のりんご園で栽培されているのは、葉とらずつがる、トキ、弘前ふじ、王林、葉とらず高徳、シナノゴールド、葉とらずコスモふじ、葉とらずサンふじの8品種だそうです。9月上旬のつがるから順に旬を迎え、サンふじは2月下旬まで販売時期が続くため、秋の入り口から冬の終わりまで長い期間にわたって楽しめる顔ぶれになっています。
なかでもコスモふじは、ふじの枝変わりから生まれた品種で、手がけている農家が少ない希少な存在だそうです。サンふじよりも色づきと蜜の入りが良く、しっかりした歯ごたえもあると紹介されており、葉を残して育てても綺麗な赤色が入るのだといいます。トキや弘前ふじのように青森で生まれた品種、王林やシナノゴールドのような黄色いりんごも並んでおり、好みの味わいから選びやすい構成です。
青森米まっしぐらとはれわたりの2品種
田んぼで育てられているのは青森米のまっしぐらとはれわたりです。同社によると、まっしぐらは青森県内で最も栽培面積が広いお米の品種で、粘り気は控えめであっさりとした味わい、そして適度な弾力が持ち味だそうです。白くツヤのある炊き上がりと粒のそろった見た目も魅力に挙げられており、丼ものや汁物など幅広い料理に合わせやすいと紹介されています。販売時期は9月中旬からです。
もう一方のはれわたりは、日本穀物検定協会が毎年行っているお米の食味ランキングで、2年連続で最高評価の特Aを得ている青森米だそうです。株式会社權之丞は、この2品種を約20haの田んぼで育てています。
品種ごとの味わいの違いや販売時期を確かめてから選びたい方は、公式サイトを覗いてみてはいかがでしょうか。
まっしぐらというお米の特徴を詳しく知るなら株式会社權之丞の公式サイトへ。
サンふじから作る無添加のりんごジュース
加工品として、ふじの一種であるサンふじで作ったりんごジュースも用意されているそうです。絞った果汁を加熱してそのまま容器に詰めるストレート製法で作られており、保存料や香料を加えない無添加のジュースに仕上がっているといいます。りんご本来の味わいがそのまま伝わるため、小さな子どもにもすすめやすい一本だと紹介されています。
そのまま食べるだけでなく、ジュースという形でも自分たちの育てたりんごを届けられるのは、栽培から手がけている生産者ならではの強みだといえます。
青森のりんごを選ぶときに知っておきたいこと
青森はりんごの一大産地として知られ、同じ産地であっても品種によって収穫の時期や味わいの傾向は大きく変わります。産地から取り寄せる際にどこを見ればよいのか、一般的な観点を整理しておきます。
品種と販売時期を重ね合わせて選ぶ
りんごは品種ごとに旬が異なり、早生種は9月ごろから、晩生種は11月以降に収穫期を迎えるのが一般的です。歯ざわりの良さと爽やかな酸味を求めるなら早い時期の品種、蜜入りや濃い甘みを楽しみたいなら遅い時期の品種というように、食べたい時期と好みの味を重ね合わせて選ぶと、思い描いた味に近づけやすくなります。
貯蔵性に優れた品種であれば、収穫からしばらく経っても美味しく味わえるため、手元に長く置いておきたい場合の選択肢になります。生産者が公開している販売時期の目安を先に確認しておくと、狙った品種を旬のうちに手に入れやすくなります。
贈答用りんごを青森から贈るときの考え方
贈答用のりんごを青森から選ぶ場合は、届く時期と贈る相手の好みを起点に考えると絞り込みやすくなります。蜜入りが期待できる品種、酸味が穏やかで食べやすい品種、香りの良さが際立つ品種など、方向性は品種ごとに異なるためです。
あわせて、誰がどのように育てたのかが分かることも、贈り物では安心につながります。栽培方法や園地の環境を公開している作り手であれば、贈る相手にひとこと添えるエピソードにも困りません。株式会社權之丞が掲げるバリューには、お客様からの注文を自分の大切な人へのプレゼントととらえる考え方が含まれており、一つひとつの注文に向き合う姿勢がうかがえます。
まとめ
株式会社權之丞は、青森県弘前市の山間地にある約5haのりんご園と約20haの田んぼで、りんごと米を育てている農業法人です。葉とらず栽培によって見た目より味わいを優先したりんごづくりに取り組み、究極の蜜入りと呼ばれる高徳をはじめとする8品種を、収穫期に合わせて届けています。
米づくりでは完熟を見極めた収穫と減農薬を続け、青森米のまっしぐらとはれわたりを栽培しています。サンふじで仕込んだ無添加のストレートりんごジュースもあり、りんごと米の両方を自ら手がける生産者ならではの品ぞろえです。商品や取引についての質問は、公式サイトの問い合わせフォームから受け付けています。
弘前市の寒暖差が育てたりんごを産地から取り寄せてみたい方は、公式サイトで品種と販売時期を確かめてみてください。